報酬がやる気を阻害する!?やる気に関する驚きの科学とは? ダニエル・ピンク氏 TED


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人々のやる気を上げるために、今でも繰り返されていること。
それは、やる気を上げるため、良く働いてもらうために、
報酬を与えることだ。
これはボーナスだったり、コミッションであったり。

しかし、こうしたことで、
本当にそれが報酬と同じだけの効果を上げるのだろうか?

1945年に心理学者カールドゥンガーは、
「ロウソクの問題」と呼ばれる実験を考案した。
「テーブルにろうがたれないように、ロウソクを壁に取り付けてください。」
そこにあるのは、ロウソク・箱に入った画鋲・マッチだけ。

画鋲が入った「箱」が利用できることに気づかなければ、
この問題は解けない。

次に科学者サムグックスバーグが、この「ロウソクの問題」を用いて、
ある実験を行いました。
1つのグループには、問題を解くための平均時間を知るための実験だと伝え、
もう1つのグループには、早く問題が解けた分だけ報酬を与えることを伝えた。

すると、報酬を示したグループのほうが、
問題を解くのに余計に時間がかかってしまったのだ。

この結果は決して例外的なものではなく、
何度も何度も40年にも渡り、再現されてきた。

成功報酬的な動機付けである「If Then式」に
「これをしたらこれが貰える」というやり方をしたときに、
状況によっては、それがうまく機能することもあるが、
多くの場合、うまくいくどころか、成功報酬が害にさえなるのだ。

このようなことが科学で実証されているにもかかわらず、
現在でも多くのビジネスの世界では「If Then式」が取り入れられている。

人をより甘いアメで誘惑したり、
より鋭いムチで脅すのは、やめるべきではないだろうか。

では、どんなときに、人々のやる気を上げ、良いものを生み出せるのだろうか?

重要だからやる、おもしろいからやる、好きだからやる、
何か重要なことの一部を担っているからやる。
こうした内的動機づけによるアプローチだ。

ビジネスのための新しい運営システムは、
3つの要素を軸にして回る。

自主性・・・自分の人生の目標は自分で決めたいという欲求
成長・・・何か大切なことについて上達したいということ
目的・・・私たち自身よりも大きな何かのためにやりたいという切望

今回紹介された「自主性」に関しての具体例が大変興味深い。

googleの「20%の時間」。
仕事の時間の20%を自由に使っていいとうこの20%の時間。
Gmail、Orkut、Google Newsといったgoogleの代表的な製品の半数近くが、
この20%の時間の中で生み出された。

1990年代半ば、Microsoftでは、高額な報酬を提示して、
Encartaという百科事典を開発した。
それから何年後かに別の百科事典が作られた。
報酬は一切ない。みんな好きだからやる。
そうです。それがWikipedeaだ。

10年前の経済学者には、
Wilipediaが勝つとは想像できなかったことだろう。

科学が解明したことと、今でも多くのビジネスの世界で行われていること。
これには、食い違いがある。

私たちは、もうそのことを知っている。
科学はそれを証明したに過ぎない。

ならば、科学の知識とビジネスの慣行の食い違いを正せば、
私たちは会社を強くすることもできる。

そして、おそれくは、
世界を変えることができるのだ。

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神奈川県出身。趣味の書き物が、ジストニアという難病で接客ができなくなったことから、今では細々と本業へとシフト。BizcastではTED記事や講演記事のキュレーターを担当しています。

Bizcast掲載日:

元の動画タイトル:ダニエル・ピンク 「やる気に関する驚きの科学」

元動画は2011年2月8日に投稿されたものです。