中国で犬肉ビジネスに関わる商人たちの思惑


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中国の広西チワン自治区の玉林市に今も残る犬食文化を取材した映像をお届けする。この地域では、毎年夏至の日(6月21日)に健康を祝うため、ライチやお酒と共に犬食を楽しむ〈狗肉茘枝節(犬肉ライチ祭)〉が開催されている。VICEのレポーター、イジー・ユン(Izzey Yeung)は祭の前日に犬肉を取引する市場を訪れた。

「犬肉祭」が始まった背景



玉林市で犬肉を食する文化自体は古くからある。ただ〈狗肉茘枝節(犬肉ライチ祭)〉は1995年から開催されたもので、長い歴史のある伝統的な行事というわけではなさそうだ。玉林市の名産品であるライチと犬肉を組み合わせた町おこし的なイベントだという。一方長い歴史を持つ「犬肉祭」で2010年に中止に追い込まれたものがある。14世紀頃から続く浙江省・金華の「湖頭狗肉節」だ。観光客が投稿したと見られる記事がインターネット上で広がり、国外の動物保護団体などから非難が集中したため、政府が対応せざるを得なくなったという経緯がある。

国内外で高まる批判と当局の対応



国内で犬食文化が非難を受けるようになった背景には、生活水準の上昇もあり犬をペットとして飼う家庭が増加したことで、犬に対する見方が変化したということがある。動物愛護を訴える国内外の活動家たちは〈狗肉茘枝節(犬肉ライチ祭)〉に対して抗議活動を行っているが、これに対し地元住民たちは反発を強め、祭にむけて犬肉をこぞって購入し、今年の犬肉消費量が例年のそれを上回るといった現象も見られた。国営新華社通信によれば、玉林当局は犬食は違法ではないと判断したが、街頭で犬を殺すことを禁じ、犬肉を提供する飲食店に対しては看板に「犬」の文字があれば隠すよう勧めたという。表向きには出すな、ということだろう。

他の犬食地域では



先に述べた通り、犬肉を食べる伝統は中国だけでなくベトナム、タイ、インドネシア、韓国、北朝鮮といった他のアジア地域にも存在していると言われている。かつては日本にも存在していた。韓国では、2002年のFIFAワールドカップ直前、会長のゼップ・ブラッター会長が韓国に狗肉食の禁止を要請し、副会長兼韓国サッカー協会会長の鄭夢準(チョン・モンジュン)やソウル市長の高建(コゴン)が拒否するということもあった。今も犬肉を食べられる店が街中にあるという。

犬肉は日本でも食べられる?



都内にある中国料理店でも様々な犬肉料理が普通に提供されている。鍋や炒め物、煮込みや冷菜など種類井も豊富だ。複数の料理店に取材したところ、いずれも仕入元は中国で、冷凍された状態で輸入されるという。日本人客からの注文も多く月末で品切れ状態の店もあった。農林水産省の公表する畜産物輸出入検疫統計(※1)によると、2012年には中国から年間25トンの犬肉が輸入されている。日本では犬食が制限されていると考えている人も多いだろうが、犬肉を食べること自体は違法ではない。動物愛護管理法の「産業動物の飼養及び保管に関する基準(※2)」で犬を含む「愛護動物(※3)」の殺傷は罰則対象になっているが、食べることを規制する法律は存在していない。
VICEより)

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Bizcast掲載日:

元の動画タイトル:Dining on Dogs in Yulin: VICE Reports (Part 1/2)

元動画は2014年10月10日に投稿されたものです。